ヘッジファンドって何?

FXに参加していると、「ヘッジファンドの動きにより~」などと、マーケットニュースで目にすることになるでしょう。
何やら相場の動きを左右しているようですが、そもそもヘッジファンドとはどういったものなのでしょう。

ヘッジファンドの意味

ヘッジファンドは、英語でHedge Fund(略してHF)と書き、本来は「リスクを回避(ヘッジ)する投資信託・資金(ファンド)」のことです。
ここで言うリスクのことを、単純に値下がりと考えると分かりやすいかもしれません。

まず、世間一般の投資信託は、基本的に値上がりするほど儲かる仕組みになっています。
また基準とする値(ベンチマーク)よりも値上り率が高ければ、優秀なファンドとみなされます。
例えば、日経平均が10%値上がりしているときに、プラス15%の運用実績を上げていれば優秀なファンド、プラス5%にしかなっていないならイマイチなファンドということになります。

そしてこの評価は、値下がり局面でも同じで、ベンチマークより上ならば良いとされます。
例えば、日経平均がマイナス10%の値下がりをしているなら、たとえマイナス5%の運用実績であっても、ベンチマークよりマシなので優秀なファンドとなります。

しかし、値上り局面ではプラス15%だけれども、値下がり局面ではマイナス5%というのでは、安定した投資とは言いがたいのも事実でしょう。
そこで、開発されたのがヘッジファンドです。

大きな特長は、マイナス局面でも利益を上げられるように設計されていること。
値上り局面でもプラス5%にしかならない代わりに、値下がり局面でもプラス5%で運用することを目標としているのです。
これなら、安心してお金を預けられるはず。
避けられない値下がりというリスクを回避して、安定した運用を実現する仕組みなのです。

ヘッジファンドの出資者は?

「利益はそこそこで良いから、とにかく減らさないでガッチリ運用して欲しい」

こう考える人は多いかもしれませんが、庶民が百万円を運用して1%の利益を得ても、わずか1万円にしかなりませんので、あまり夢がありません。
いきおい一攫千金のハイリスク・ハイリターンに走りがちです。

逆に、ローリスク・ローリターンを切実に希望しているのは「お金持ち」です。
純資産が何百億円もあるなら、年にほんの1%の運用益が出れば、年収数億なのですから当然でしょう。
こういう人たちは「値上り局面ではプラス15%だけれども値下がり局面ではマイナス5%」では困ります。
「値上り局面でも値下がり局面でもプラス5%」だからこそ、安心してお金を預けられるのです。
そしてヘッジファンドは、その格好の受け皿になりました。

しかし、お金持ちではなくとも「安定した運用は魅力」「ヘッジファンドに預けたい!」と思う人は多いでしょう。
それでは希望すれば、庶民が百万円を持ってヘッジファンドに出資できるかというと───基本的に出来ません。

なぜなら、多くのヘッジファンドはカラクリが複雑すぎて、公的な説明責任が負えないため、法令により一般大衆に販売できないのです。
ごくプライベートな私募債となり、日本なら49人以下(証券取引法で規定する少人数私募)、アメリカでも99人以下が参加上限数となります。

数十人で1つのファンドを組むのですから、1人あたりの出資額は推して知るべし。
一口百万円では0が少なすぎて門前払いです。
つまり、ヘッジファンドの出資者はお金持ち、それも大富豪級のお金持ちに限られています。

市場でのヘッジファンド

ヘッジファンドは、値下がり局面でも利益を出そうとするため、値下がりすれば更に売りを仕掛けてくるかもしれません。
また、出資者である大富豪の論理で動きますから、一般人の希望とは相反する方向に行くかもしれません。
それでいて動かしている資金量が多いので、「イヤなヤツら」という見方をされることもあります。
また、様々なオプションを駆使して、マネーゲームを先導しているという批判も少なからずあるようです。

その真偽はプライベートな箱の中ですが、そういう勢力が市場に参加しているということを、覚えておいて損はないでしょう。

※分かりやすさのため「値上がり・値下がり」という表現を使っていますが、実際のマーケットは複雑なので、単純に↑・↓で割り切るのは不可能です。