政策金利と為替相場の関係

政策金利とは、中央銀行(日本の場合は日銀)が各金融機関に融資する際に適用される金利のことです。
では、政策金利が変更されることによって、為替変動にはどのような影響が起こるのでしょうか。

金利が上がれば通貨も上がる

ある国の金利が高くなれば、その国にお金を預けようとする人が増えるので、通貨は上がりやすくなります。

例えば、現在日本はゼロ金利政策をとっているので、銀行にお金を預けても利息はごくわずかにしかなりませんが、もし金利が10%になれば、多くの人が銀行にお金を預けるようになります。
これは日本国内の人に限ったことではなく、外国の人も同じ事を考えますので、外国からも多くの人が日本の銀行にお金を預けます。

収益性がより高く見込めるところに、お金を移そうとするのは当然です。
外国の人が日本の銀行にお金を預けるには、外国通貨を円に変える必要があるので、多くの円が買われることになり、円高になります。

反対に、日本の金利が低ければ、もっと金利の良い外国に目を向けるようになります。
日本の銀行にお金を預けている外国の人も、どんどん撤退していきます。
すると、円を外国通貨に変える動きが活発になるので、多くの円が売られることになり、円安になります。

政策金利の変更が発表された直後に、為替相場が大きく動くことはよくあります。
金利の変更には注目です。

政策金利が変わる理由

政策金利の変更は、物価の安定や経済状況の改善のために行われます。

景気が良いときには、インフレを防ぐために高く設定します。
景気が悪いときには、デフレを防ぐためや経済に刺激を促すために低く設定します。

景気の良いときはみんなお金を持っているので、商品はよく売れます。
売れるのであればもっと高い値段で売ろうと、企業は考えるので値段は上がります。

景気が良いのはいいことですが、物価の高騰が行き過ぎると経済が混乱してしまう恐れがあるので、物価は安定が望ましいです。
物価の上昇を止めるには、お金の量を減らすのが効果的です。
物価が高いのは、お金の量が多いのが原因だからです。

その対策として、金利を上げます。
金利が上がると、銀行からお金を借りようとする人が少なくなるので、世の中に流れるお金の量は自然と減ります。
すると、物価の上昇も落ち着くようになります。

物価はお金の流通量に左右されやすいので、金利を変えることでお金の流通量を調整しています。
景気は良いときもあれば悪いときもありますので、そのときの状況に合わせて金利は随時見直されています。

以上のことをまとめると、次のような流れになります。

景気が良い ⇒ 商品がよく売れる ⇒ 物価が上がる(インフレ)
⇒ 金利を上げる ⇒ 銀行からお金を借りる人が減る ⇒ お金の流通量が減る ⇒ 物価の上昇が落ち着く

景気が悪い ⇒ 商品があまり売れない ⇒ 物価が下がる(デフレ)
⇒ 金利を下げる ⇒ 銀行からお金を借りる人が増える ⇒ お金の流通量が増える ⇒ 物価の下降が落ち着く