テロが為替市場に与える影響

世界中のいろいろな要素が絡みあっている為替相場は、テロや戦争などの事件からも影響を受けます。
国家がテロに屈することはなくても、脅かす存在であることには違いありません。

テロの影響は一時的

テロが起こるとその当事国の通貨は急落します。
ただしその影響は一時的でおわることが多いです。
しばらく経つと元の価格まで戻る傾向にあります。

記憶に新しいところだとアメリカの同時多発テロ。
事件直後はドル売りが殺到しました。
しかしそれは一時的なもので治まりました。
翌月にはほぼ元の水準まで戻りました。

事件直後は、その事件の影響範囲が見えにくい部分があります。
マイナス要素であることは分かっても、その影響がどこまで及ぶのかそう簡単に判断できるものではありません。 世間で騒がれるくらいの大規模なテロは、日常茶飯事で起こるものでもないので影響範囲が予想しにくいのです。
そのため多くの投資家は一旦手を引くことを考えます。
わざわざ予想しづらい時期に投資をする理由はありません。
その結果、大量の売り注文が出されることになります。

しかしその過熱ぶりもそう長くは続きません。
先進国の場合だと、テロが発生してもそれは一時的なものとの見方が強いです。
一時的なものであれば、経済に与える影響も一時的、為替への影響も一時的で落ち着くことが多いです。
ただし、これも時代と共に変化していくかもしれません。
いくら先進国でも、連続的にテロが発生すれば世間の認識も変わるでしょう。
結局は世間の人がどう判断するかです。

ちなみに、テロ発生直後の相場は下がり続ける一方ではありません。
下がりすぎたのを狙って買う人もいるからです。
そのため相場はかなり荒れます。
荒れた相場を好む人もいますが、このタイミングでの予想はかなり複雑ですので安全重視で考えるなら控えたほうが無難です。

避難通貨について

世間的にテロ・紛争などの不安が広がれば、より安全な国の通貨を持とうとする動きになります。
避難を目的に購入される通貨、これを避難通貨といいます。

少し前までは、「有事のドル買い」といって、テロ・紛争時には米ドルが避難通貨として買われていました。
経済力・軍事力、共に世界1の安心感が評価されていました。
ただし9.11の同時多発テロ以降は、アメリカが再度テロの標的にされる恐れもあって、「有事のドル買い」とはならなくなってきています。

代わりに避難通貨として出てきたのはスイスフランです。
スイスフランは永世中立国スイスの通貨です。
永世中立国とは、「多国間で戦争が起こっても中立の立場を取る、どちらにも加担しない」と宣言している国のことです。
そのため、他国から恨まれにくい、テロの標的にされにくい性質を持っています。
スイスフランは主要通貨の1つでもあります。

あと価格が米ドルと反対方向に進むことが多いユーロ。
米ドルに不安要素があるときに、米ドルの避難通貨として買わやすい傾向があります。
ただしユーロに不安要素があれば米ドルが買われやすくもなるので、結局のところテロが起こった場所など状況次第のところもあります。

不測の事態に備える

どんなに相場の流れを予想するのが上手な人でも、テロまで予想できる人はいません。
地震など自然災害も同じです。
予測できるものではありません。

不測の事態が起こりうる可能性は常にあることを頭に入れておく必要があります。
かといって不測の事態ばかりを心配してては何もできませんので、逆指値は入れておきましょう。