取引の流れ

FXの取引について、日常で身近な米ドル/日本円(USD/JPY)を例に挙げ、基本的な説明をします。
初心者でも安心、スムーズにスタートする方法とは。

売買とチャートの方向を確認

全ての取引は、安く買って高く売る(または、高く売って安く買い戻す)のが基本です。
株式取引などでチャートを見たことがあれば、右肩上がり(/)が「値上り」で、右肩下がり(\)が「値下がり」と理解しているでしょう。
下の方で買って、上の方で売れば儲かるわけです。

FX(USD/JPY)の場合も、まずは同じと考えて構いません。
チャートの見た目通り、下の方で買い、上の方で売れば良いのです。

ただし、1つ分かっておきたいのは、USD/JPYを「買う」というのは、円を売ってドルを買うことなので、円から見れば「売り」になっているということ。
チャートの右肩上がり(/)は、円の「値下がり」なのです。
「買い!」という語感から、強気な印象を受けがちですが、USD/JPYの買いはドルの値上りを期待する取引であり、逆に円から見ると値下がりする方に賭けていることに注意しましょう。

これは、他の通貨ペアでも同じことで、ユーロ/米ドル(EUR/USD)であれば、「買い」で買ったのは、通貨ペア表記「/」の前に書いてあるユーロであり、同時に米ドルを売っています。
FXの場合、売買が表裏一体になっていることを理解していただけたでしょうか。

売買価格差(スプレッド)を理解する

取引画面の操作に慣れるには、言葉で説明するより、実際に触ってみるのが一番です。
多くのFX業者が、デモ取引(バーチャル・トレード)を用意していますので、まずは取引ごっこをしてみます。
もちろん、デモ取引では一切お金がかかりません。

さっそくトレード画面に入ってみると、通貨ペアと売買数字が一覧になっているはずです。
「Ask」と書いてあるのが買う時の価格、「Bid」と書いてあるのが売る時の価格です。
買値のほうが高く、売値のほうが安くなっていますが、この差額を「スプレッド」と呼び、FX業者の儲けになります。

例えば、USD/JPYのAskが90.97円、Bidが90.94円であれば、スプレッドは3銭です。
また、90.97円で買い、同時に90.94円で売れば自動的に3銭のマイナスになることが分かると思います。
よって、儲けを出すためには、スプレッドより多く値上りしなければなりません。
つまり、スプレッドは狭いほど有利です。

次に、リアルタイムで価格を眺め、スプレッドの推移を確認してみましょう。
売値、買値ともピコピコと変動していきますが、スプレッドは基本的に一定で、売値が1銭上がれば、買値も1銭上がるようになっているはずです。
ただしFXの場合、時々スプレッドが広がるという現象が起こります。

例えば、日本時間で早朝にあたる時間帯は取引が低調になるため、スプレッドの設定が広くなります。
また、突発的な事件や要人発言などで急激な為替変動が起きた時にもスプレッドが広くなります。
スプレッドが広がったときに取引をするのは不利になりますから、注意しましょう。

取引単位を理解する

売買注文には「いくつ注文するか」という欄があります。
FXでは、1注文あたりの最低ロットを10,000通貨単位とするのが基本で、これを「1枚」という呼ぶこともあります。
単位は通貨ペア表記「/」の前に書いてある方ですから、USD/JPYの場合は10,000ドル、EUR/USDの場合は10,000ユーロということになります。
(1,000通貨単位=0.1枚での注文が出来る業者もあります)

レバレッジを理解する

USD/JPYで10,000ドルということは、1ドル100円なら100万円の札束にあたります。
本来なら、相応の現金を用意しなければなりませんが、FXでは少ない現金(証拠金)でも、大きな取引をすることができます。

例えば、証拠金4万円で100万円分の取引をすることが可能であり、100万円÷4万円=25倍のことを、「レバレッジ(テコ)が25倍」と表現します。
もし、1万円で100万円分の取引をするなら、レバレッジは100倍です。

レバレッジを大きくするほど、少ない証拠金で多くの取引ができます。
しかし、その一方で、ちょっとした為替変動でも証拠金を失うリスクを背負うことにもなります。

取引をしてみる

ひと通りの仕組み、数字を理解したら、実際に注文してみましょう(本番ではなくデモ取引でテストしてみることを強くおすすめします)。

例として、USD/JPYを1ドル100円で、1枚(10,000ドル)買ってみます。レバレッジは25倍にしましょう。
Askが「100.00」円になったら、新規注文を行います。
取引数は、「1」0,000通貨単位とします。
証拠金は、「40,000」円を差し入れます。
───これで、完了!

(※業者により操作方法は異なります)

次に、儲けがでてきたら売ってみましょう。
Bidが「101.00」円になったら、決済取引(反対売買)を行います。
取引数は「全て」にして、確認したら取引終了!

100.00円/ドル×10,000ドル=100万円相当で買った取引が、
101.00円/ドル×10,000ドル=101万円で売って無事に終わりました。
証拠金は4万円でしたから、現金ベースでは4万円が5万円に、25%増えたということです。

スワップポイントを理解する

上記の取引が終わり、口座をよく見ると残高が50,100円となっていました。
4万円が5万円になったのは分かりますが、100円とは何でしょう。

この小さなお金は「スワップポイント」によるものです。
各国の金利差によって生じる利子を清算したもので、金利の低い通貨(この場合は日本円)を売って、金利の高い通貨(同・米ドル)を買ってしばらくすると付与されます(逆の取引をしていると支払うことになります)。

基本的に1日1回、日付をまたぐとスワップポイントが付きますから、短いサイクルで売買している場合は小さなお金です。
しかし、仮に1日100円でも100日そのまま持ち続ければ1万円になります。

1ドル100円で買い、101円で売って1万円儲けるのもFX
1ドル100円で買い、スワップを貯めて1万円儲けるのもFXです。